【場の議論】放射線検査の疑問。乳がん検診はいつから?胃がんのバリウム検査は有効? 11月開催

【場の議論】放射線検査の疑問。乳がん検診はいつから?胃がんのバリウム検査は有効? 11月開催

出典:英NHSより

近年、さくらももこさん、小林真央さんなどが乳がんで命を落とされました。

第56回場の議論を11月28日(水)に開催。

マンモグラフィ(乳がん検診)を取り上げ、マンモグラフィの検診を、誰がいつからどう受けるべき(受ける必要がない)かを、国立医療科学院の山口一郎氏に解説いただきました。西澤からはイギリスNHSでのリスクコミュニケーションについて話題提供いたしました。

→(報告)イギリスでもアメリカでも50歳以上を推奨と近年、推奨年齢を変えています。日本は現在、40歳以上ですがこれもいずれ変わるだろうとのことです。利益と不利益を、とりわけ後者については患者の不利益である「擬陽性」をきちんと説明する必要があるようです。

また、胃がんのバリウム検査についても不要論が多くあり、経済誌には不用説が飛び交ってます。エビデンスの確からしさについて、国立がん研究センターからの文書などを読み解いていきます http://canscreen.ncc.go.jp/pdf/iganguide150331.pdf

→(報告)内視鏡検査がない時代には有効であったが現在は、科学的にエビデンスが乏しいとのことでした。ただ、内視鏡検査ができる体制が不十分であり、なかなか変えられないということです。胸のエックス線検査は結核の時代には有効だったとのことです。今はハイリスクの人だけで十分ではないかと感じました。

国連人権理事会の特別報告者報告で「福島への子供の帰還について見直し」を求めた声明が出され、ネットで話題に上りました。 参考記事→ヤフーの記事に石戸諭記者が投稿した記事「なぜ国連からまったく異なる「福島」評価が発表されるのか? 広報が語った背景」https://news.yahoo.co.jp/byline/ishidosatoru/20181104-00102874/

 

→(報告) IAEAの提唱するGraded Approachがなかなか理解されません。事故から平時に戻る段階(Grade)によって規制値や目標値を変えるというものです。事故から8年 、当時の食べ物の規制値を見直さないのはGraded approachに沿っていないと感じました。また、福島でのサンプリングのあり方やチェルノブイリ事故の後、欧州の国が採用したよう、食品によって規制値を変えるなど、まだできることは多いのではと思いました。

ご参加ありがとうございました。

 

国際機関からのメッセージをどう受け止めるか。山口氏を囲んで議論する予定です。

 

■この会の直前に「リスクコミュニケーション基本講座」を開催します。新刊『リスクを伝えるハンドブック』から話していきます。こちらもどうぞご参加ください■

基本講座→14:15-14:45 お名前、ご所属、ご連絡先メールを明記の上、
panel at literajapan.com までお申し込みください。
2018-11-28T21:43:23+09:00 2018.10.01|Categories: 場の議論|