【那須雪崩「想定外だった」ということ メルマガ107号発行】
第107号のメルマガを本日発行しました。
「日本は起こったことを取り上げ、それの責任追及をするが
そこで終わり。それはおかしい。社会で共有し、
社会の共有財産にしなければ、事故は繰り返される」
前号のメルマガで畑村氏の言葉をお伝えした直後、
那須で多くの高校生が訓練中に雪崩で亡くなるという
悲惨な事故が起きました。
報道を読むにつれ、「事故は想定外だった」とか、「絶対に安全と判断」とか、畑村氏が「おかしい!」と指摘した言葉がそのまま出てきます。びっくりしています。
「想定外」という言葉はいつからこんなに軽く使われるように
なったのでしょうか。「想定外」と言えば、何でも想定外です。
(続く)
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Litera Japan メールマガジン第106号
2017年3月25日配信いたしました。
3月20日、六本木ヒルズにて、畑村洋太郎先生の主宰する
危険学の最終報告会が行われました。
先生とは、アゴラ研のイベントなどでご一緒させていただいた
ことがありますが、いつ、何度聞いても素晴らしいお話を
される先生です。
六本木ヒルズでの回転ドアの事故、日比谷線の脱線、
エレベーターの事故、JR福知山線の事故など、
人が多くなくなった事故もこれまで現物・現場主義で
検証されています。
福島原発事故の事故調の委員長も務められ、貴重な助言を
されています。
その先生が話される!とあり、ヒルズのイベントに参加
してきました。広い会場は本当に満席。
先生の話の中でいくつかの貴重な指摘がありました。
共有したいと思います。
「日本は起こったことを取り上げ、それの責任追及をするが
そこで終わり。それはおかしい。何がどういう特性を持って
いて、どうしてその事故が起こったかを社会で共有し、
社会の共有財産にしなければ、事故は繰り返される」
詳細は弊社フェイスブックでお伝えしています。
https://www.facebook.com/literajapan/
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Litera Japan メールマガジン第105号
2017年3月5日配信 いたしました。
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◇◇◆BuzzFeedインタビュー
「なぜ福島デマが残り続けるのか?専門家が勘違いしてたこと」
◆エコナ騒動を振り返る会 報告
◆「ラ・ラ・ランド」で気になった
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◇◇◆BuzzFeedインタビュー◇◇◆
「なぜ福島デマが残り続けるのか?専門家が勘違いしてたこと」
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本日5日にBuzzFeedインタビューが掲載されました。
https://www.facebook.com/literajapan/
わたしの中でも、あの時にこうしていれば、
この混乱がここまでひどくなかったのに、と
後悔と反省があります。
ただ、多くの科学者がいっぱいいっぱいに
やったことも事実。
備えがなかった。それが情報の混乱、今でも
あいまいな話に人がついて行ってしまうことの
大きな原因と感じます。
BuzzFeed石戸記者の記事です。
どうぞご一読ください!
リテラジャパンのFBを作りました。
他の話題はこちらで取り上げていますので
ぜひご訪問を。
https://www.facebook.com/literajapan/
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第104号:抜粋
今回は読者の反響を掲載しました。
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◇◇読者の声(2) 「赤」はGo? Stop? メルマガ104号
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■ 「なぜ空席が「赤」?」(メルマガ100号 再掲)
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さて、コミュニケーションでは「色」は
重要な役割をします。単純明快で、
瞬時にメッセージが伝わるからです。
信号はよい例。(たぶん)どの国でも
Goは青(緑かも)、ストップは赤。
赤は危険度の高さの警告を示し青や緑は
危険度が低い、もしくは、大丈夫という
ことを表します。
少しずれますが、消火器のある場所は「赤」、
避難経路は「緑」でピクトグラムが記され
ていることが多いでしょう。
国際的な基準があるということです。
でも、先日に乗ったひたち号で空席を
示すランプが「赤」で、予約済みの席が
「緑」ランプ点灯というサインを発見、
びっくりしました。
このことについて周りに聞くと、
「確かにそうですよね」、と。
教え子の留学生たちも「それは赤と青が
確かに逆ですよね」との感想。
色はとてもシンプルで分かりやすいコミュニケーションです。
言葉が分からなくても伝わり、誤解もされます。
なぜあえて逆にするのか。担当の方に伺ってみたい!
ひたち号に乗るたび、どうしても気になるのです。。
どなたかが関係者でいらっしゃったら、
ぜひに教えてください!
きっと何らかの意図があると思っています(以上)。
★(西澤コメント)
以上が100号のコラムでした。
これにお二人方が反応してくださいました。
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読者Aさん■ 慣れたら悪くないですよ
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JRの件ですが、確かにその通りです。
ちなみに東海道線や横須賀線のグリーン車も同じシステムです。
しかしながら、これは視点を変えると合理的でもあります。
1.乗客の立場
A 座っている座席に対して、乗客が正当
な料金を払っていない、精算が必要な場合は赤。
(赤で、まだあなたは料金を払っていない ことを示す)
B 座っている座席に対して乗客が料金を
払っている場合、安心して座っていて
いいよという場合は緑です。
2.JR車掌の立場
A 料金を支払っていない乗客は赤。
(料金精算のため立ち止まる)
B 料金を支払っている乗客は緑。
ご指摘でおお!と思いましたが、慣れて
しまうと今のままでもよいかと。
たまに横須賀線のグリーンに乗りますが
スマホでグリーン券を買って、
赤いランプの座席を探して、スマホを
タッチすると緑に代わります。そして、
もう安心して座ってていいんだよという
許可のメッセージを受け取るのです。
緑→赤だと慣れるまで少々時間が
かかるかなと思います。
★(西澤コメント)
ひたち号では、いまだにひやっとします。
少々ロジカルシンキングをしないと
ならないので。。(苦笑)
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1月23日に102号を発行いたしました。
◇◇リスコミA-Z: 「会話を取り戻す」
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「デジタル時代になって私たちは話したりつながるのに忙しくて、考えること、
創造すること、一緒に作り上げることができなくなった」
シェリー・タークル(Sherry Turkle)氏の最新刊
“Reclaiming Conversation: The Power of Talk in a Digital Age”
の一節です。
タークル氏の本は昨年末に訪れた米国で読んだニューヨークタイムズ(NYT)への
寄稿文で知り、Burns and Nobleで早速手に入れました(まだ和訳版はない模様)。
著者はデジタル化の中心地、マサチューセッツ工科大学(MIT)
社会科学の教授。ここ何十年もデジタル化と社会の変化を
観察している著名な人物。TEDでも話しているので、興味がある方は
You Tubeで探してみてください。また、NYTへの寄稿は、米の小学校で
iPadを教材に導入した結果、児童たちがお互いに話さなくなってしまった
ことを書いていて、新しいコミュニケーション技術の導入による思いがけない
弊害を深く嘆いている記事でした。
「フェイスブックやツイッターの中での「弱いつながり」の中では「会話」が
楽しまれるけれど(いいね!ボタン)、対立を呼び起こすようなことは
触れないことが一番。その結果として、複雑な問題について議論する文化や
習慣をだんだんと放棄していることになってしまっている」
「人間は相手の目を見ながら対話することが感情の安定(安心)には
必要。だけれど、ネット時代には多くの人と「いつもオンラインで
つながっている」けれど、不安で孤独に感じる」
(中略)
リスクコミュニケーションには複数の目的があります。「情報提供」は
一方通行のコミュニケーションで、リスコミの第一歩。実はその先が
重要で、価値観や利害関係の異なる人とも対話をすることで相互理解を進める、
意識共有や責務の共有を行うことで互いの信頼の構築につながっていく。
確かに時間も労力もどうしてもかかります。
でも、原子力発電の将来、原発の再稼働など、複雑でかつ重要な問題の議論を
深めるには、こういった面倒な過程を避けるのでは、どうするのかの糸口は
見いだせません。
アンケート調査ではその回答が出てくるニュアンスも分かりませんし、
一方的な「説明会」では参加者は本音を言いません。だから、フラットな場を作り、
顔を見合わせて対話することが大切で、それをリスクコミュニケーションは
目指しています。
ネットはどうなのでしょうか。確かに原発の議論について賛成派と反対派の
議論はネットに沢山あります。ネットは情報を広めるには便利なツールですが、
深く顔を見合わせて意見交換する「場」にはなかなか、なり得ません。
ネットではタークルさんの言うように「話(talk)」はできるけれど、対面で
目をみながらの「長い対話(long conversation)」ができない、ということです。
自分の経験からもそれを感じます。反原発をネットで強く表明している友人に
しばらくぶりで会い、遠慮がちに「東京の電気はこれからどうしたらよいと思う?」
と投げかけると、「そうだな」と、割に深い話ができて驚きました。
ネットの中では短いフレーズでやり取りしないとならないから、どうしても
伝わらない。ニュアンスが実は大切なのにそぎ落とされるのが大半なのでは、と。
これは、ネットでなくても、従来型の説明会でも同じです。説明会となると
とかく、反対派が行政や事業者を糾弾するような形になりがちです。
本当にきちんと対話したい人はこういった説明会には足を運ばなくなってきます。
(以下続く)